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「グラウンドワーク」とは「地域」、「企業」、「行政」の構成と連携(パートナーシップ)により、環境改善等地域課題を解決する活動手法のことです。

この取組みは英国で始まりました。

一方、日本と英国では行政の地域関与のあり方などの違いがあることから、日本の地域社会(地域づくりの多くがシニア世代の男性が主体)や行政システム(個別地域づくりへの持続的な関与が低い)及び企業(寄付、ボランティア参加が未成熟)の特徴を踏まえたグラウンドワークの推進が重要です。

このようなことから、当協会では、日本においては、構成を「地域」、「企業」、「行政」ではなく、「世代バランス」、「男女バランス」に重点を置いた方が有効と考え、この考えのもとグラウンドワークを推進しています。

具体的には、活動の持続性、発展や将来のリーダー、担い手確保の観点から若者(大学生等)の参加及び男女共同参画による協働を主軸にした、いわゆる「日本型グラウンドワーク」を推進しています。

若者は、斬新なアイデア・企画力、行動力、情報発信力(SNS,口コミなど)、体力等地域活動に必要な多くのものを兼ね備えています。

(設立:1995年設立  主務官庁:農林水産省、環境省、国土交通省、総務省(2012年まで))

【目的】

  当協会は、「中間支援団体」として、①地域活性化、②環境保全、③福祉、④棚田保全等社会的課題解決に取り組む地域活動を支援(含む若者の地域活動への参加呼びかけ)する。

【取り組み内容】

(1)大学生サークルとの連携活動

  ①「農業農村を応援する大学生サークル」との連携活動及び応援

          1)東京大学  2)明治大学  3)千葉大学  4)静岡大学  5)山梨県立大学

         6)信州大学  7)新潟大学  8) 石川県立大学  9)北里大学  10)琉球大学

  ②地域づくり応援を目的とする「大学生サークル」設立、運営の支援

  ③農業土木技術者の育成、確保

   大学生サークル「農業農村工学・就職研究会」(17大学参加)の運営

(2)企業、官公庁の学生リクルートの応援等

  ①学生リクルートの応援

  ②公務員試験勉強対策講座

(3)棚田保全活動の応援

  ①活動資金助成及び大学生派遣等

   1)白米千枚田(石川県)、2)大山千枚田(千葉県)、3)稲渕棚田(奈良県) 等

  ②「つなぐ棚田遺産」の『オフィシャルサポーター』(農林水産省認定)の取組み

           

(4)「トトロの森」環境保全の応援

(5)行政への支援 予算編成作業及び施策作り等を支援

   1)東京都御蔵島村(伊豆七島:地域活性化)

(6)官公庁へのアドバイス

(7)農業団体へのアドバイス

(8)地域活動団体への支援

  ①補助金申請手続き等の支援

  ②セミナー、研修、シンポジウム等への講演者の紹介 

(9)農福連携の支援

(10)男女共同参画の推進

       内閣府男女共同参画推進会議 委員

(11)農業農村整備に関する広報

 

【運営体制】

理事長  中里良一  農業農村を応援する大学生サークルネット代表 

理事   菅原文子  (株)菅原(文太)事務所代表取締役 

理事      山下昭子  元NHKキャスター

監事   野中晋輔  (株)スタジオジブリ制作業務部取締役部長

(お問い合わせ)

〒105-0004 東京都港区新橋5-34-4 農業土木会館1F

TEL: 03-6459-0324 FAX: 03-6459-0325

 

昨年度に引き続き当協会が一般財団法人日本水土総合研究所と連携して実施した、令和4年度「農業水利施設等を見に行こうよ助成事業」に7大学10グループ40名が参加しました。

 

  参加者数 見学施設 所在地 見学日
①千葉大学1 11名 備前堀 茨城県水戸市 R4. 6. 8
②宇都宮大学 2名 大山千枚田 千葉県鴨川市 R4. 8.16
③宮崎大学 3名 高千穂用水等 宮崎県高千穂町 R4. 8.30
④明治大学 3名 備前堀 茨城県水戸市 R4. 9.11
⑤筑波大学1 4名 白樺湖 長野県茅野市 R4. 9.12
⑥京都大学 3名 あらぎ島 和歌山県有田川町 R4. 9.12
⑦筑波大学2 3名 深山ダム 栃木県那須塩原市 R4. 9.13
⑧近畿大学 5名 一ノ井堰等 京都府京都市 R4. 9.18
⑨筑波大学3 3名 蓬莱橋 静岡県島田市 R4.10.22
➉千葉大学2 3名 天羽土地改良区 千葉県富津市 R4.10.23
7大学

10グループ

 

40名

     

[農業水利施設等を見に行こうよ助成事業]

①目的

現在、全国の多くの農業水利施設の老朽化が進み農業生産への支障が懸念され施設の改修が急がれています。加えて頻繁に発生している台風、豪雨災害の復旧(農業分野では農地や農業水利施設などの復旧)が急がれています。しかし、これらのことに対処できる農業農村工学系技術者が大変不足しており、技術者の育成、確保が急務となっています。この対応の第一歩として、将来の農業農村工学系技術者候補である農業農村工学系の学生の確保が重要です。農学部系学生に農業農村工学に興味を持ってもらい、専攻(コース、研究室等)選定にあたって、農業農村工学系を専攻する学生をできるだけ多く確保することをねらい。

②事業内容

農学部系1、2年生を対象に、農業水利施設等(歴史的施設、棚田など)の見学費用(交通費等)を助成。

また、事業に参加した学生は、農業農村工学に関する知識を深める活動を行う学生サークル「農業農村工学・就職研究会」(顧問 中里良一)に参加。

農林水産省主催の「つなぐ棚田遺産」オンラインマッチングイベントが開催されました。行政機関(国、県、市町村)、棚田保全団体など130の機関が参加しました。

このイベントは「つなぐ棚田遺産」オフィシャルサポーター企業等のできること(求めること)と棚田地域の求めること(できること)を結びつけて、棚田地域の振興を図ることを目的にしています。

現在、30以上あるオフィシャルサポーター企業等の中で、積極的に棚田地域の振興に寄与したいという思いがあり、方策を持っているクラブツーリズム(株)、(株)さとふる、当協会など7つの企業、団体が棚田地域の振興のために貢献できる具体的な方策についてプレゼンテーションを行いました。

当協会は「大学生サークルと農村のマッチング(お見合い)事業」についてプレゼンテーションを行いました。各企業、団体のプレゼンテーションの後に、質疑応答が行われましたが、質問の半数以上が当協会に集中しました。当協会のプレゼンテーションへの参加者の関心の高さがうかがえました。

12月22日に兵庫県公館において、兵庫県、兵庫県土地改良事業団体連合会、兵庫県多面的機能発揮推進協議会、公益社団法人ひょうご農林機構主催、JAバンク兵庫、JA共済連合兵庫、JA全農兵庫、サンテレビジョン、神戸新聞社、ラジオ関西、及び当協会後援により「水土里のふるさとフォーラム」が開催されました。農業農村が持つ多面的機能を維持するため、多面的機能支払制度による地域資源の保全の取組に寄与することが開催趣旨です。テーマは持続的な地域づくり-棚田から見えるこれからの農村-。当協会の中里良一理事長が「都市交流と大学生連携による持続可能な棚田保全と地域づくり」というテーマで基調講演。持続可能な地域づくりは、交流人口、関係人口の増進、大学生等若者の参加が重要と述べました。パネルディスカッションでは、星野敏京都大学教授がコーディネーター、多面的機能資源活動団体、つなぐ棚田遺産認定地区保全団体がパネラー、中里良一理事長がコメンテーターを務めました。また、当日は「みどり豊かなふるさと大賞」の授賞式(知事賞1地区、委員長賞3地区)が行われ、副知事から受賞地区に表彰状が手渡されました。

なお、フォーラムの様子はサンテレビジョンが放映。

当協会が主催する「農村・大学生マッチングプロジェクト」の一環で、世界農業遺産の白米千枚田(石川県輪島市)の保全活動に取り組んでいる白米千枚田愛耕会と大学生サークルの石川県立大学援農隊あぐりとのマッチング、いわゆるお見合いを行いました。輪島市役所の観光課長も参加されました。この取り組みは、地域活動団体から大学生と連携活動を行いたいと依頼があった時に実施するものです。マッチングでは、白米千枚田愛耕会側から大学生に農作業を通じて白米千枚田を学ぶ機会をつくりたいという要望が出されました。一方、大学生側からは世界農業遺産の白米千枚田の保全活動の応援を行いたいとの発言がありました。今回のマッチングの結論として、来年度の農作業が始まるまでに具体的な活動内容について合意を目指すことで一致しました。

当協会が取り組んでいます、焼酎の原材料の芋(コガネセンガン)の試験栽培(千葉県富津市の耕作放棄地を活用:協力グラウンドワーク相川)※の収穫作業を、学生サークル千葉大学援農お宝発掘隊(顧問:中里良一)と東京大学むら塾(顧問:中里良一)が応援しました。

※「芋(コガネセンガン)の試験栽培」の概要

御蔵島(東京都、伊豆七島)において、地域振興のため焼酎造りが検討されています。原材料として、コガネセンガンを検討していますが、島での安定生産が難しい状況(農家と農地の確保が難しい)にあります。そこで、島外(千葉県富津市内)において、コガネセンガンが栽培可能か試験栽培を行うものです。可能となれば御蔵島の原材料の安定供給ができることになり、地域特産品の焼酎による地域振興に貢献することができます。また、試験栽培を行う農地は耕作放棄地を利用することから、耕作放棄地解消による農業振興、地域環境保全にも貢献します。なお、試験栽培圃場の鳥獣害対策(サル被害)ために電気柵を設置しており、この電源を太陽光発電にしています